バーカロの文化に心惹かれて
広いイタリアの中でもヴェネツィアにしかない食文化、それが「Bacaro(バーカロ)」
Bacaroは気軽にお酒を飲みながら軽く食事ができる場所のこと。お店に入るとまず『Ciao!(チャオ!)』と声をかけ合う。
カウンターへ進むと美味しそうな一口サイズの料理と色々な種類のワインボトルが迎えてくれる。
並んでいる料理は「cicchetti(チケッティ)」と呼ばれるおつまみだ。何を頼むか悩んでしまうほどにすべてが魅力的。cicchettiに合わせて頼むのは「ombra(オンブラ)」と呼ばれるグラスワインだ。


ombraはイタリア語で「影」という意味。
ヴェネツィアの漁師たちは昔、仕事から帰ってくる昼下がりにサンマルコ寺院の塔で作られた日陰でワインを飲んでいたようで、そこからグラスワインのことをombraと呼ぶようになった・・・。他にもいくつかの由来があるけれど、知っている人には通じる秘密めいた言葉が、さらに人々の絆を深め心地の良い空間を作っていき現在に受け継がれてきたのだろう。
そんな温かい歴史の中で育まれてきた日常的な空間を求めて、私たちは「FILIPPO Bacaro」で素敵な出会いを待っている。